PacketLight、NECと共同で400G DWDMリンク上でのQKD実証に成功
株式会社アイランドシックス(本社:東京都千代田区神田神保町、代表取締役:江副浩)の取り扱い製品であるDWDM(高密度波長分割多重)およびOTN(光伝送ネットワーク)機器の大手プロバイダーであるPacketLight Networks(本社:イスラエル、CEO:Koby Reshef)は、ITサービス事業・社会インフラ事業をグローバルに展開する日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長 兼 CEO:森田 隆之、以下NEC)と協力し、400G DWDMネットワーク上での量子鍵配送(QKD)の実証に成功しました。(NECの公式サイト:https://jpn.nec.com/)
この共同実証は日本にあるNECの研究所で実施され、NECのQKDシステムと、PacketLightの600Gマルチサービス伝送装置「PL-4000M マックスポンダー」を統合しました。この結果、高性能かつ量子暗号対応の安全な通信ネットワーク環境が実現されました。
今回の実証では、QKDのための専用光ファイバーとデータ通信に使用される光ファイバーを並列させて運用し、400Gのデータ通信の性能を損なうことなく、QKDの安定性と信頼性向上を実現しました。
本構成は、既存の環境に量子セキュリティを統合するための、スケーラブルでコスト効率の高い方法を提供します。これは将来的に、量子暗号通信の広範な導入に向けた大きな一歩となります。
試験装置の構成図
試験の様子の写真
「NECのQKD技術とPacketLightのDWDM/OTN機器の統合により、より高度な安全なデータ通信の実現に道を開くことができました」とPacketLightのCEO、Koby Reshef氏は述べています。
「この共同プロジェクトに参加できたことを誇りに思っており、市場からの反応と新たなビジネスチャンスに大きな期待を寄せています。」
NEC ディフェンスネットワーク統括部 新規プロダクトソリューショングループ部長である伊東洋一郎氏は次のように述べています。
「PacketLightとの共同実証が成功したことを喜ばしく思います。NECは、日本国内に量子暗号通信技術の研究拠点を持ち、20年以上にわたり日本の量子暗号通信技術開発を牽引してきました。今回、当社のQKD装置とPacketLightのDWDM/OTN装置の相互接続性が実証されたことで、より多様な利用環境における実用性が確認できました。引き続きパートナーとの連携を深めながら、更なる価値創出に取り組んでまいります」
実証実験を通じて、PacketLightとNECの両チームはシステムの互換性とネットワーク性能を検証しました。暗号化されたデータリンクは、100GbEテスターを用いた測定で、100%のスループット(通信速度)と常に低い遅延を維持しており、この統合ソリューションの高い効率性と堅牢性を証明しました。
今回の共同実証では、QKDを専用光ファイバー上で実現し、量子暗号が既存インフラと並行して導入可能で、高価で複雑な設備更新を必要としないことを示しました。この実践的なモデルにより、ネットワークの簡潔さとコスト効率を維持しつつ、実環境での安全な鍵交換が可能になります。
NECについて
NECは、125年の歴史を持つ、ITサービス事業・社会インフラ事業をグローバルに展開する企業です。AI・生体認証・セキュリティ・ネットワークなどの技術を強みとし、革新的なソリューションの提供や新事業開発への積極的な取り組みを行っています。業種横断の先進的な知見と最先端技術を結集し体系化した価値創造モデル「BluStellar(ブルーステラ)」を中核に、社会や企業のDXを推進。誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指しています。
詳細はNECのウェブサイト(https://jpn.nec.com/)をご覧ください。
PacketLight Networksについて
PacketLight Networksは、DWDMおよびOTNソリューションを幅広く提供しており、Layer-1の光暗号やQKD暗号化を含む、高容量・高セキュリティ・コスト効率の高い光伝送ソリューションを展開しています。シンプルで拡張性が高く、ベンダーに依存しない相互運用性により、さまざまなネットワーク環境へのスムーズな統合が可能です。
PacketLight Networks国内総代理店
株式会社アイランドシックス 山口 闘志
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